競馬情報会社の詐欺事例
競馬の予想を販売している競馬情報会社と言えば、9割以上は悪徳業者で、でたらめな予想を高額で買わされるという危険性がある、ということが最近では認知されてきています。
そもそも詐欺というのは、他人をだまして、金品を奪ったり損害を与えたりすることを指します。
競馬情報会社の詐欺、というのは様々な理由を基に構築された予想であると謳っているのにも関わらず、その実態は全く根拠のない適当な予想であり、当然当たることは無くハズレの予想を教えられ、その予想を購入したお金、馬券を購入したお金が損害にあたるといった具合でしょうか。
全ての競馬情報会社がこれに当てはまるということではありませんが、あくまで予想の範疇を出ないことを考えると確実に当たるということはないわけで、詐欺として断定するというのは難しいと言えば難しいですよね。
実際にはどのような詐欺事例と言えるものがあるのでしょうか?
競馬情報会社の典型的な詐欺の手法
競馬情報会社の騙し方、その手口には大きく分けて2つあります。
一つ目は、先ほども少し触れましたが予想自体がそもそも適当なものにも関わらず、様々な根拠を提示しているという手法です。
具体的に最も多いのが、予想と称した公開情報の提供元が馬主、元厩務員、元騎手、元調教師、現役トラックマンであったり、業界関係者だけが知りえる裏事情や裏情報、過去数十年に及ぶデータを参照してスーパーコンピューターで解析したなどです。
これらをひっくるめて全てが嘘で騙しているという前提ではありませんが、信憑性を持たせるために競馬情報会社が提示する謳い文句として非常に多いものです。
そもそも、馬主や元厩務員、元騎手などからの裏情報や予想だったら当たるのか?という疑問もありますよね。
事実、素人に比べれば馬との接点も多いですし、長年見ていて培われているものはあるかとは思いますが、だからと言って的中率が高いというのとは話が別だと思います。
何より、確実に万馬券を的中させることが出来る!なんて言われたら、それを他人に情報として提供して売りつけるよりも、自分がそれを買って当てている方が、儲かるんじゃないの?とも思いますよね。
一緒にこの喜びを分かち合いたい、貧困層を救いたい!というのであればそれこそ無料で情報を開示すれば良いだけの話なわけですから。
もちろん、これらの根拠に基づいて本当に予想を提供している会社も無いとは言い切れませんが、もはやこれらの謳い文句を使っている嘘の会社が多すぎて、信憑性は無いに等しいと思って良いかもしれません。
二つ目は、的中実績をねつ造するという手法です。
予想情報の根拠がどうあれ、素人が適当に予想したものであっても当たってしまえばそれに勝るものはありません。
嘘か真か謳い文句としているそれらを逆に裏付ける為に、公開している予想が的中しているということを見せるということですね。
的中していないのに的中しているように見せる、これは意外に簡単です。
予想が当たっていたよ!と後出しすれば良いだけの話なので。
もっとも、ハズレてしまった情報を有料で買ってしまった会員もいるはずなので、ねつ造情報の出し方には注意が必要なはずです。
その為に有料予想情報に様々な種類、プランを設定しているのです。
例えば、プランA、B、Cがあったとします。
このうち、プランCだけが売れなかったとした場合、プランAとプランBがハズれた時に、プランCだったら的中していました!というように利用するのです。
こうすることで、販売していた予想の全てがハズレていたということを防げ、サイト全体の予想は当たっている、とねつ造することが出来るわけです。
また、全てのプランが売れたとしても、それぞれ購入していなかった方のプランが当たっていたという風に的中実績をねつ造すれば事足りてしまいます。
やり方に関しては筆者の予想なので、方法はこの限りではないかと思います。
この二つの手法は現在最も多いパターンとされていますが、中には更にひどい場合もあります。
競馬情報会社の詐欺事例
競馬情報会社の典型的な詐欺の手法で紹介したもの以外で、具体的にどのような詐欺事例があったのか?特に稀なケースを紹介していきます。
なぜ稀なケースを紹介するのか?というのは、こんなありえない詐欺も存在しているという事実を知っていただきたいからです。
情報料の後払い詐欺
まず、予想情報を提供してもらう為に、保証金と称して少額の支払いをさせた上で、情報料金は後払いで良いけど、的中して、ある一定の金額の払い戻しが発生したらパーセンテージを振り込めというものです。
一見、良心的だなと思いますがこれにもカラクリがあります。
問題は、的中したらという部分です。
競馬情報会社から予想が公開されたものの、実際にその馬券を購入することが出来なかったとしたらどうすれば良いのでしょうか?
もちろん、確実に事前に予想を公開してもらったのにも関わらず、購入できなかったとすれば、自己責任である事は間違いないですが、いつ何時このようなことが起きるかというのはわかりません。
また、予想を確かに公開してくれたけど、物理的に馬券を購入する事が不可能な時間であったとしたらどうでしょう?
購入締切30秒前だったとしたら、予想の公開を張り付いて監視していなければ中々難しいですよね。
といっても、これでは相手にも非が見え隠れしてしまう部分ですから更に悪徳業者も工夫を凝らしてきます。
例えば、サイト内で朝10時に予想を一つのページで公開するから確認するように、ただし予想を公開したというメールなどの通知はしませんとされた場合。
朝10時50分にサイトを確認すると確かに予想が公開されていました。
内訳は中山9レースと10レースの予想です。
早速この二つのレースを購入しましたがハズレてしまいました。
当然ハズレたのですから、支払い義務は発生しないはずですよね。
しかし、夜になって電話がかかってきて、いつ頃振り込んでくれるのか?と言われました。
公開されていた予想通りに二つのレースを購入したけどハズレたという旨を伝えると、予想は三つのレースを公開していた、というのです。
確認してみると、確かにそこには3つのレース予想が公開されていました。
中山5レース、中山9レース、中山10レース。
中山5レースが非常に荒れていたことで、悪徳競馬情報会社の指定していた一定の払い戻し金額に到達していたから、これのパーセンテージを払えと言われました。
どうにも腑に落ちないですよね?
10時に見た時に、中山9レースと10レースがあれば、中山5レースの公開がある、とは考えづらいわけですし、一つのページで予想を見られるのに、それを時間差で公開をするというのはどう考えても悪意があります。
それも、10時50分に確認しているのですから、悪徳競馬情報会社のいう10時にをかなり大目に見て解釈したとして、11時までの残りの10分間で予想を追加した、ということになるので、11時になってから見るべきだったというのも難しい話です。
他にも、極端なことを言えば、かなり無理やりですが、全レースの全通りの馬券を購入しろと指示された上で、その配当全てのパーセンテージをよこせと要求される事もある、ということですね。
この手の場合、流石に正常な判断を下せば、架空の配当金のパーセンテージを払うということを行うはずはありませんが、どうやっても初めに支払った保証金の1万円は戻ってこないと考えるのが妥当ですし、場合によっては訴えるぞ!と言われて、泣く泣く振り込みをしてしまったなんてこともあるわけですね。
そもそも予想情報を公開してくれない
有料予想情報を購入したのにも関わらず、そもそも予想を教えてさえくれなかったというケースです。
詐欺という意味合いでは最もこのパターンが当てはまるとは思いますが、過去にはこういったケースもかなりあった様です。
現在では、インターネットが普及している事もあり、このようなことを起こせば簡単に叩かれてしまうのであまり見かけませんが、無いとは言い切れない事なので、競馬情報会社を利用しようという場合には頭の片隅に置いておきましょう。
競馬情報会社が詐欺罪に問われることは少ない
さて、ここまでどのようにして悪徳競馬情報会社が詐欺行為を働くのか?を紹介してきましたが、これだけ明確に騙しているのになぜその数が減っていかないのか?
それは、詐欺であるということを立証するハードルが高く、警察(捜査機関)がその重い腰を上げて立件してくれることが少ないからです。
細かくは法律のお話になってしまいますので、詳しくは記述しませんが、法の盲点を縫って悪徳競馬情報会社も立件されないような予防線を色々と張っているというのが現状です。
その為、もし競馬情報会社を利用するのであれば、自己責任がつきまとう、自身が細心の注意を払った上でリスク前提であるということを忘れないようにしましょう。
まとめ
うまい話には裏がある、昔から良く聞く言葉ですが、特に自身の金銭を支払うという場合には、何事も疑ってかかる位がちょうどよいということが良くわかって頂けたかと思います。
競馬情報会社の全てがこのような詐欺行為を行っているわけではありませんが、利用する以上は必ずこの可能性があるということを考えるべきで、自身の身は自身で守らなければならない事を肝に銘じましょう。